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■ 「これからのマネジメント」
経営コンサルタント三科 公孝
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2.大企業の中に、中小企業の「強み」を取り入れる
同じ職場内に結婚相手がいる、または家族がいると言いますと、中小企業を思い浮かべることが多いのではないでしょうか。
例えば社長はお父さん。
専務は跡継ぎの長男とお母さん、と言った具合です。
このような家族での企業経営の良さは、円滑なコミュニケーションにあると思います。
そこには安心感があり、信頼感があります。
一体感があり、思惑の違いもありません。
会社の業績が苦しい時には、助け合います。
時には、驚くような粘りも発揮できることでしょう。
意思決定までにかかる時間も短く、企業の小回りはきいています。
当然、大企業病とは無縁。
責任の所在が明確でない、というような官僚主義的な部分もありません。
同一の職場内に家族がいるということには魅力があります。
会社は小さいからダメだということはありません。
小さい会社には小さい会社の良さ、「強み」があります。
家族経営には家族の良さ、「強み」があります。
先程、挙げた内容をもう一度確認してみましょう。
(1)コミュニケーションが充分か。
(2)会社内の人間関係に安心感はあるか。
(3)会社内に信頼できる人はいるか。
(4)上下に関係なく組織に一体感はあるか。
(5)苦しい時には、部署に関係なく助け合えるか。
(6)意思決定までの時間はスピーディーかどうか。
(7)小回りの効く経営ができるかどうか。
(8)責任の所在は明確か。
この8点を見ていて気付くことがあります。
この8点は、すべて大企業が抱えている大きな悩みであると。
そしてこの8点は、大企業病と呼ばれ、官僚主義的とも呼ばれています。
つまり大企業が抱える大きな問題や悩みには、パパママ企業の強みが効くのだと言えるのです。
一般的には、大企業が素晴らしく、中小、パパママ企業は下に見られる傾向が残念ながら残っています。
しかしながら、大企業が大企業になったからこそ、失くしてしまったモノは、パパママ企業にはしっかりと残されているのです。
かつて地球の支配者であった体の大きな恐竜が絶滅ました。
そしてその後、体の小さな哺乳類が取って代わった歴史を私達は知っています。
であれば、私達はそろそろ中小企業の良さ、「強さ」を、もっともっと認識してよいのではないでしょうか。
昨今、頻発する企業の不祥事には、愕然とするような隠し事やミスがあります。
何故、基本的な指示が徹底されないのか。
何故、現場で起こっている異常事態が、経営トップにまで伝わってこないのか。
それは、先程の8点が欠けているからです。
様々に報道される多くの企業犯罪は、コミュニケーションの不足から来る、情報の循環の悪さが問題を大きくしています。
人間の体に例えますと、血液に相当するのが情報です。
その情報の流れが充分でなく、体内のところどころで、血管が詰まっている状態。
体内同時多発梗塞とでも名前をつけたくなるような場面です。
先程の日本食研の例を思い浮かべて見ましょう。
日本食研は、大企業でありながら、その中に、家族経営の良さを取り込んでいます。
日本食研の取り組みは、大企業のなかに中小パパママ企業の良さ、強みを取り入れた新しい経営形態であると考えられます。
それは従業員を管理しコントロールするマネジメントではありません。
従業員を一人ひとりの人間として大切に扱うマネジメントです。
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